厚生年金基金とは
厚生年金基金は、昭和40年代に創設された企業年金の一つです。
老齢厚生年金の報酬比例部分を国に代わって支給するとともに、独自の上乗せ給付を行うことにより、より手厚い保障を行うことを目的としていました。
厚生年金基金はあらかじめ将来の給付額を確定している年金であるため、給付に必要な掛金を計画的に積み立てておかなければなりません。
バブル経済期においては運用が順調で、大幅な利益を確保することができていましたが、バブル崩壊やリーマンショックの影響を受け、基金の資産運用状況は悪化していきました。
独自の上乗せ給付を行うだけの原資が確保できないだけでなく、報酬比例部分を国に代わって支給することさえ困難となる「代行割れ」の基金が相次ぎました。
これを受けて、平成26年に厚生年金基金制度の見直しが行われました。
その内容は、
・今後、新たな基金の新設を認めない
・一定の基準を満たしていない基金に解散命令を出す
などといったものです。