70歳繰り下げは、損か?得か?
本来の年金の受給開始年齢は65歳となっていますが、繰り下げ制度を利用すれば70歳に受給開始年齢を引き下げることができます。
繰り下げ受給をすると年金が1か月につき0.7%ずつ増額される仕組みとなっていますので、70歳から繰り下げ受給すると、42%増額された額となります。
では、65歳から年金を受け取るのと、42%増額された年金を70歳から受け取るのと、どちらが得なのでしょうか。
その、損益分岐点は、「81歳9か月」です。
81歳8か月までは、65歳から受け取り始めた方が受取額は多くなりますが、
81歳9か月になると、70歳から繰り下げ受給した方が受取額は多くなります。
2017年の平均寿命は女性が87.26歳、男性が81.09歳となっておりますので、女性の場合は平均寿命まで生きることができれば70歳から繰り下げ受給した方が確実に得となり、男性の場合は平均寿命よりも長生きできれば70歳から繰り下げ受給した方が得することができそうです。
なお、繰り下げ受給した場合であっても、加給年金や振替加算は増額されませんので、注意が必要です。